2026.05.19
「今年も熱中症に注意を!」
昨年の4月から環境省は新たに「熱中症特別警戒アラート」という警戒情報の項目を新設しました。
このコラムの投稿時はまだ5月にも拘わらず、気温が30度前後まで上昇し、ニュースでも熱中症が話題になる時期になりました。
これまでは「暑さ指数」が33~34の場合に「熱中症警戒アラート」としていましたが、それよりもリスクが高い「暑さ指数」が35以上になると予測した場合、前日の午後2時頃に環境省が「熱中症特別警戒アラート」発表します(都道府県ごと)。
つまり、国民への注意喚起を強化したのです。

それでは「暑さ指数(WBGT)」とは何でしょうか。WBGTは湿球黒球温度(Wet Bulb Globe Temperature)といい、元は熱中症予防のために1954年にアメリカで考案されました。本来は、
①湿球温度(水で湿らせたガーゼを温度計の球部に巻いて観測した温度)、②黒球温度(黒色に塗装された薄い銅板の球の中心に温度計をいれて観測した温度)、③乾球温度(通常の温度計で気温を観測した温度)の3つの測定値から計算されるのですが、下のように気温と湿度から簡略的にWBGTを知る表があります。

私たちにも新聞やネットでその日の気温、湿度を調べて当てはめればすぐWBGTがわかります。
例えば、このブログ記載は2025年5月19日です。この日、中央区での最高気温は13時で29℃で湿度は52%です。上の表で気温29度と湿度52%をあてはめると、WBGTは25から26℃となり、すでに「警戒」の域に達しているのです(気温もWBGTも℃で示すことに注意)。
5月でこの状態です。今後さらに気温、湿度が上昇すれば、簡単に「厳重警戒」、「危険」さらには「熱中症特別警戒アラート発表」の可能性も出てきます。 次にWBGTに基づいた「熱中症予防行動指数」を見てみましょう。

WBGT25-26は「警戒」で積極的に休憩し、水分、塩分の補給を勧めています。また、運動や作業は30分おきの休憩を勧めています。
子どもさんは暑さを忘れて、炎天下でどんどん走り回ったり動き回ります。もちろん、元気でありがたいことです。そこで、外出時は経口補水液を充分に用意し、その日の天候を確認し、WBGTを調べ、値が高ければ外出を控えるなどの考慮も必要です。 下に気象協会の「熱中症の症状・応急処置」と「熱中症の予防・対策」を提示しますので、参考になればと思います。


熱中症の予防法として大切なのは「水分と塩分の両方とも摂取する」ことです。水分補給の大切さは分かっていても、塩分補給を忘れている人が多いのです。特に小児は汗からの塩分喪失が大きいので、塩分の補給を忘れてはいけません。
塩分の少ない飲料ばかり飲んでいては血液中の塩分(Na、ナトリウム)が薄まり、「水中毒」の原因になります。
下の表は、飲料水の成分比較ですが、海外ガイドラインのWHO推奨のORS(経口補水液)の塩分(Na、ナトリウム)濃度は75mEq/L、90mEq/Lになっています。よく皆さんが購入する市販のポカリスエットのNaは21mEq/L、アクエリアスは14.8mEq/LでWHO推奨値よりはかなり低い塩分濃度なのです。
塩分と水分の補給にふさわしい経口補水液の代表はOS-1です。Na濃度は50mEq/LでWHO推奨値により近くなっています。あまりNa濃度が高いと、しょっぱくてなかなか飲んでくれません。OS-1でも結構しょっぱく感じると思います。 是非、外出時はOS-1か、最近はこれに近い組成の補水液も増えています。しょっぱくて嫌なら、間にジュースやお茶を飲んでもいいと思います。

それでは、OS-1の場合はどれくらいの量を飲めばいいのでしょうか?
OS-1に添付されている飲む量の目安を添付しておきます。他の経口補水液もほぼ同様に考えていいかと思います。

今回は熱中症について述べました。
「まとめ」
①充分な睡眠、3食をきちんととる、疲れを残さない、無理をしない、の生活習慣を大切に。
➁日頃、その日の「暑さ指数(WBGT)」をチェックし、特に31以上の時間帯は外出を控えるように しましょう。
③外出時は「水分と塩分の積極的補給」を忘れず、日陰や風通しの良い場所で「休憩」を小まめにとりましょう。